
ディクシアの新高値ブレイク投資術2023年8月
オメガファンド第4期の第二四半期の2か月目。8月の主要国株式市場は、FRBの金融引締め観測による長期金利の上昇と中国不動産大手の破綻で下落。米国市場はジャクソンホール会議後に下げ幅縮小。欧州は景気減速懸念で、日本は中国経済不安で一時下落も月末に回復しました。
日経平均終値は33,200円台から32,600円台、マザーズ指数も780ptから760ptへ下落。しかし、上述の通り2市場とも下ひげを形成しました。ビットコイン(BTC)も$29,200から$25,900台へ10%超の下落となりました。
2023年8月オメガファンドのパフォーマンスレポート
2023年8月:総資産額に対して+13.11% (実現損益ベース)

オメガファンド第4期の第2四半期2か月目は累計+13.11%。8月は月初と中盤に大きなマイナスを記録し、苦しい展開が続きました。JVCケンウッドや日本ドライケミカルなど長期保有の決算跨ぎ銘柄で大きな利益が出た一方、決算跨ぎの失敗や好業績だが株価が下がるグロース株に苦しめられました。
その中でも意識したのは、苦しい時でも負けないようにする事。具体的にはプラス株の利確(買値から10%上昇時など)と同時に含み損のある銘柄で建玉単価が高いものを損切する行為を繰り返しました。
私は野球ファンで、今年は首位を独走する阪神をよく見てます。岡田監督新監督の指揮下では「調子悪いときに連敗しない、でも調子よいときは流れで連勝する」とか「シーズンの後半までは決して選手に無理をさせない」など勝ち方を意識した采配をしているように見えます。
いずれも株式投資に通じるところがあると思っています。調子の悪いときは損切で玉を減らし、今年は負けない株式投資を心掛けたいなと感じています。
前月のプラス・マイナス寄与銘柄の振り返り
(単月:プラス寄与)
1.JVCケンウッド 6632
2.日本ドライケミカル 1909
3.高島屋 8233
(単月:マイナス寄与)
1.M&A総研ホールディングス 9552
2.ジーエス・ユアサ コーポレーション 6674
今月のプラス寄与はJVCケンウッド。この銘柄は今年4月にポートフォリオ(PF)の大半を入れ替えた際にも保有しており、メインPFでは数少ない長期保有銘柄の一つ。つい先日開催された新高値ブレイク投資塾のLeader’s Meetingで売買事例として発表させてもらいました。

この売買事例チャートを作って気づいたのは、「成功トレードは裏付けできる」事です。この銘柄は、①無線機の需要がウクライナでの戦争により欧米で高まっている、②中国のHuawei懸念や米中対立を背景に米国・欧州で起きた通信機器の見直し、が事業拡大の背景と考えていました。
- 上記背景があるから、「目標株価にもそれなりの自信」があった
- だから、株価が買値まで戻った場面でも、持ち続けられた
- だから、ベースブレイク等の好機にためらうことなく買い増しできた
この事から、目標株価が高く自信がある銘柄には、長期保有で向かうべきだと感じました。株価が下がると弱気になるけど、ベースラインを割らない限りは強く持つ。そして銘柄をフォローし続ける。見る銘柄が増えると意識が散漫になるため、ウォッチリストを絞ろうと改めて感じました。
もちろん、このトレードの中にも失敗点はあります。ボラティリティの高い定位株であったため、当初の購入ボリュームを抑えた事などです。毎年年末年始に好成績および悪い成績のトレード内容の振り返りはしていましたが、1銘柄のトレードを深堀りして振り返る事は想像以上の学びがありました。
2023年9月の投資戦略と実践計画

「9月は株価が低迷する」というアノマリーがあります。しかし、現段階では年末にかけて相場は上昇すると考えており、9月は良い買い場があるかもと見ています。欧米のインフレ鈍化で消費回復が背景、日本はインバウンド回復(特に中国人)がカギになるでしょう。
気を付けるべきは中国の動向。日本バッシングに国内世論を扇動したり、直近では不動産の頭金割合を下げるよう政府が指示するなど政治的に苦肉の策ともいえる動きが散見されます。中国以外の拠点から中国に製品を売るような会社には注意が必要かもしれません。
個人のPFでは、金利の上昇を背景に設備投資が減る可能性を少し懸念しています。そのため、機械セクターの割合が減り、好業績だけど株価が下がっているグロース株の割合が高まってきました。13日の米国消費者物価、20日のFOMC発表、22日の日銀政策決定会合あたりが今月の注目イベントです。
(余談)
8月に最も悔しかったのは、6月の新高値ブレイク投資塾での発表銘柄、エンプラス。半導体は軒並み決算悪く決算跨ぎを見送ったところ、予想通りの前期比減益も株価急騰。2連ストップ高のあと1週間で株価2倍になってました。。。
深堀りして気になっている銘柄は多少リスクを取ってでも、ある程度株数持った方が良いなぁと思いました。持って失敗する後悔より、持たずに上がって後悔する方がつらい。リスク量は保有株数(投下金額)でコントロールしようと思いました。
<過去記事>
・2023年の注目投資テーマと戦略【毎月更新】
・新高値ブレイク投資塾、入塾3年後の感想・評判について
・ディクシアの新高値ブレイク投資術2023年3月(前期の本決算)
【免責事項】
・本ブログの内容はあくまでディクシア個人の考察です。投資等の最終的な決定は、ご自身の判断(自己責任)でお願いします。
・オメガファンドはディクシアが成績公開のために創出した架空ファンドです。